たよりNo54 平成29年1月15日発行
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Energy conservation省エネの現状とこれから1.エコフィールの概要としくみ ご存じの方も多いと思いますが、高効率石油給湯機 「エコフィール」 についてご紹介いたします。 「エコフィール」 は、従来は捨ててしまっていた排ガス中の熱を回収して再利用することにより熱効率を高めた新しいタイプの石油給湯機です。 2006年12月に (株)ノーリツが初めて販売を開始し、現在では(株)長府製作所、サンポット(株)、(株)コロナ、長府工産(株) を合わせた5社が販売しています。  燃焼ガス中の顕熱 及び燃焼ガス中の水蒸気が持つ潜熱を回収するための 「二次熱交換器」 を備えている潜熱回収型給湯機であり、この内、ガス給湯機を 「エコジョーズ」、石油給湯機を 「エコフィール」 と言います。尚、給湯熱効率が90%以上であることが 「エコフィール」 と称するための条件となっています。 石油給湯機の従来機種と エコフィールの内部を簡略化し比較したのが図1で、エコフィールでは水道から取り込んだ水を最初に二次熱交換器に通します。 従来捨てていた約200℃の熱を、この二次熱交換器で再利用し少し水を温め、その後一時熱交換器で加熱しお湯をつくりますが、この過程で熱効率を高めることができるのです。 やや注意を要するのは、二次熱交換器で熱を再利用する際に、排ガス中の水蒸気が結露し酸性のドレン水が発生する点です。中和器が内臓されているため酸性のドレン水は中和されますが、従来機種と違い、このドレン水を汚水系に排出するための配管工事が必要となります。2.給湯用エコフィールのメリット このような注意点はありますが、熱効率は従来機種の83%から95%へ12%向上し、CO2排出量も13%削減されますので、エコで環境にも優しい石油機器であると言えます。 灯油使用量は、従来機種が627Lであるのに対し エコフィールでは548Lとなり、1年間で79L削減することができます。(計算前提1 参照)石油連盟 東北石油システムセンター堀   宏 行省エネルギー石油機器「エコフィール」 のご紹介所 長図1特集10たより

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