東北コンクリート製品協会会報No.6 2017年3月15日発行
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― 40 ―本読めって言われて読んだんです。野球の講習会に行ってましたが、やめて、こういう企業者のセミナーに行くようにしたんです。話を黙って聞いてたんですが、非常識が大事だとか、考え方が大事なんだというところにたどり着いたんです。じゃなかったら、いつまでたっても考え方ではなく打ち方はこうだ、投げ方はこうだと世の中へ出てから役に立たないことばかり教えてたと思います。経営者の皆さんからは勉強しなければならないことがたくさんあって、ものすごくヒントになっています。とある講演会に行ったときにノミの実験の話を聞いたんです。ノミはものすごい跳躍力があるらしいです。人間でいうと60~70m飛ぶ跳躍力があるらしいです。1m位飛べるノミを筒の中に入れて、30cmのところにふたをしたらしたらどうなるという話だったんです。ぶつかるんですね。どうなるってことなんですが、ぶつかってると1分もしないうちにぶつかるのが嫌なので、28cmとか29cmしか飛ばなくなるそうです。このあとふたと筒を取ってやるとどうなるか、このあとも28cmとか29cmしか飛ばなくなるそうです。そこまではあまり驚きませんでした。これは自己限定の話なんですね。例えば岩手の選手だけで日本一はむりだとか、農家の息子では日本一は無理だとか、無理だ無理だ無理だと自分でふたをするなよということなんです。自己限定の話は像と杭の話もあります。小さいころに小さい杭に繋がれたサーカスの像は、暴れて逃げようとしたのですが小さかったので杭は抜けなかったんですね。大きくなって1tぐらいになってちょっと動いただけでも抜けるのに、昔やっても無理だった無理だった無理だったとふたをしてあるので動かないそうです。自己限定してはいけないなと思ってました。この話、続きがあって驚いたんです。この30cmしか飛べなくなったノミをもう1回1m飛ばすためにはどうしたらいいと訊かれたんです。はあと思ったんです。聞いてものすごく感動しました。なんにもないのに30cmしか飛べなくなったノミをもう1回1m飛ばすってどうしたらいいんだろうって思ったんですね。今日は時間がないので答え先に言いますけど、30cmしか飛べなくなったノミをもう1回1m飛んでいるノミの仲間のそばに持っていくそうです。そうすると、ボンボン飛び始めるんだそうです。その言葉聞いて魂震えて、講演終わってすぐに携帯で電話しました。日本一飛んでいる人のそばに行ったら、日本一になれるんじゃないかと思ったんです。当時、日本一に2回なっていた駒大苫小牧の香田監督に電話してすぐ北海道に行きますって言ったんです。そして非常識の話を聞いたんです。わたしも飛べない監督なので、常に飛んでいる人たちのそばに行くようにしてますし、選手たちにも同じことをあてはめています。足が速くなりたかったら、足の速い人のそばに行け、勉強できるようになりたかったら、勉強できる人のそばに行けって言ってるんです。これだけだって言っています。親は選べないけど人は選べるんだよということを思って、私もノミの実験にあてはめて飛べる人のそばに行って勉強している最中です。東北地区に優勝旗を持ってこれるように、岩手の選手にこだわって頑張っていきたいと思います。今日は本当にご清聴ありがとうございました。(拍手)○司 会 佐々木監督、ご講演ありがとうございました。せっかくの機会ですので、ご質問がございましたら。参加者2名の方から質問(省略)あらためて、佐々木監督に大きな拍手をお願い致します。どうもありがとうございました。それでは、最後に一般社団法人東北コンクリート製品協会前田会長より閉会の挨拶をお願いいたします。特別講演平成29年願い相互信頼

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