東北コンクリート製品協会会報No.6 2017年3月15日発行
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― 27 ―平成29年願い共存共栄ずいぶん変わったことするなーといわれるのですが、いろんなことを非常識に考えていくようにしています。大谷もアメリカへ行きたいと言ったのですが、私は、一回誰か渡って橋が出来てしまえば、どんどん出ていくから、最初だけだ叩かれるのはと言ったんです。それから、静かなところで野球させたいという気持ちもありました。今年、雄星が1億円行きましたが、えらい遠回りしたと思っています。あれを見て大谷にアメリカへ行けと言ったんです。なぜかというと一番怖いのは、勘違い病だと思っています。ちやほやされて落ちていくんです。キャンプを見ているとかわいそうなんです。ドラフト1位で入るとトイレまでカメラがついてくるんですね。夜になると大人たちが連れまわしておかしくなっていくんです。これじゃいかんと思って私の大事な子供は、ひっぱりまわされてはいけないということで、アメリカへ行ったら誰もひっぱりまわす人いないんです。パン1枚でいいじゃないか、そこでじっくり体づくりしてという気持ちでアメリカ行ってからでもいいんじゃないかなと思ってました。実際なぜアメリカへ行ったほうがいいかというと、年金が違うんですね。10年間やるとどこに居ても死ぬまで毎年3,000万円もらえるんです。契約金も複数年で300億とか、そんな金額になっています。日本人の選手が早くからアメリカへ行って活躍したいというのは、このあたりのこともあります。わたしは、アメリカで最初から挑戦してもいいのかなとは思っていました。結果的にどちらが良かったのかわかりません。わたしが描いていたよりは最短で来たのかなと思っています。非常に素晴らしい指導者に出会ったんだと思っています。岩手県を強くしようと思って最初に学んだことは、トレーニングでした。北国は冬が長いから弱いということもあると思うんですけども、なぜ、冬が長くて雪国だから負けるという発想になっているのか考えていたんです。それで、駒大苫小牧の監督に会いに行きましたが、びっくりしましたね。その人も非常識です。雪の上でノックしてるんですよ。ブルドーザーでかいてノックしてるんです。わたしたちだめですね、雪が降ったら体育館と決めているんです、雪が降ったら雪の上でサッカー、雪が降ったら走るしかないというイメージしかないんです。雪の上でノックするなんてとんでもない非常識な人だなと思ったんです。でも発想が違うんです。「俺たちは日本一を目指しているんだよな。全国の人たちはいま土の上で練習している。お前たち室内でやってたら勝てないだろう」という発想なんです。紅白戦までやるそうです。内容が良かったか、質が良かったかまではわかりませんでしたが、私は外野はノックしています。内野はぼこぼこで下手になる可能性もあるのでやっていません。全部はマネしませんでしたが、発想は勉強になりましたね。昔から言われていて迷うことがあるのですが、ピッチャーは走れって言うんです。ひたすら走れって言うんです。プロ野球選手もよく言うんです。「俺、昔よく走った」って。ほんとに長距離走ってたらボールが速くなるのであれば、高橋尚子さんが一番速くなっちゃいますね、毎日30㎞も走ってますから。お尻がでかい選手はいい選手だとも言いますよね。長距離走ってたらお尻がでかくなるのかなと悩み始めたんです。今までのことを全部疑ったんです。長距離の選手って足細くてお尻小さいんです。なんでそれなのに走って下半身作ったって言うのかなと思ったんです。確かにみんなお尻はでかいです。なんでかなと思ったらですね、お尻の筋肉は大殿筋と言うんです。前後に足を開くとランジと言う姿勢なのですが、これでお尻の筋肉を使うんです。当時、ウェイトトレーニングはしてなかったと思うのですが、正しい動作で大殿筋を使ってボールを投げているので自然とお尻が大きくなってたと思うんです。それが誤解を生んで走って作ったと思われていたわけ

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