東北コンクリート製品協会会報No.6 2017年3月15日発行
29/76

― 25 ―平成29年願い相互信頼こんにちは。わたくし、県外では講演しないことになっておりますが、今回、同窓会会長経験者の伊藤吉守氏の紹介でしたので、今日まいりました。花巻東高校に勤務していますが、引っ張ってこられたのかとよく聞かれます。わたくし、北上市の江釣子の出身で、花巻東にも新聞の募集を見て自分で応募しました。最初、バトミントンに回されて、次に女子のソフトボールという具合で、この学校で野球はできないなと思っていたところで野球の監督の話を受けました。いずれ、岩手県、非常に野球弱かったんです。指導者になりたいと思っていましたが、人より近道で行けたのは、何が良かったのかというと、横浜隼人高校というところでコーチをさせてもらったんです。神奈川で指導者の勉強をさせてもらった、どこで勉強するかって大事だと思うのですが、いきなり岩手で勉強していたら甲子園にも出ていなかったと思います。神奈川に行ったらすごかったです。横浜高校、桐蔭、東海大相模とすばらしい高校がたくさんありました。監督がまた顔の広い方で、毎日、遅くまで接待がありまして、いやでいやでしょうがなかったのですが、大学生のころから手伝いに行っておりまして、まわりはみんなコンパをやっていたころ、年配の方と付き合っていたので早く大人になれたと思っています。忙しくて大変だったのですが、今思うと修行場所も大事だなと思っています。岩手県がなぜ弱くて、神奈川がなぜ強いのか、ここだけわかったら岩手に帰ろうと思ってました。神奈川で野球を勉強しながら、わたし天才なのですぐわかったんです、(笑い)岩手が弱くて神奈川が強い理由が。当時、中学校3年生が松坂大輔でした、見に行ったら、140キロを超えるボールを投げていました。すぐにわかったんです、岩手の選手と神奈川の選手は能力が違うと思ったんです。簡単だと思いました。決めつけて岩手県に帰ってきました。指導者になりたい、日本一の監督になります、といったんですが、バトミントンに回されて、やっと野球部になれた時に、初めて中学校の野球を見に行ったのが、岩手県の宮古というところにでした。ただ、思いっきり頭をハンマーで後ろから殴られた、そんな思いでした。なにかというと、岩手県の選手のほうが能力高いんです。バカだったなと思いました。岩手で生まれた15歳も神奈川で生まれた15歳も違いなんかあるわけないんです。これがアメリカ人とかキューバ人とかと比べると身体能力が違うかもしれません。わたしバカだったなーと思いました。なにが違ったのか、後からすぐわかりました。指導者が違ったんです。ここだったんです。今日、ネットに載っていて、いろんな方からメールをいただいたのですが、都道府県別でプロ野球選手がチームを編成したときにどこが強いかで、岩手となっていました。大谷がいて雄星がいるということだと思いますが、ほとんど内野手いないですし、大阪などの方が強いと思います。でも、岩手が強いと【特別講演4】夢を実現する花巻学院花巻東高等学校 硬式野球部 監督  佐々木 洋 氏

元のページ  ../index.html#29

このブックを見る