東北コンクリート製品協会会報 No.4 2016年3月15日発行
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― 36 ―【前田会長】全コン東北支部のときに若手の集まりがありましたが、新しい製品協会になりましたので将来を担う若い方々をメンバーに部会を作りたいとは思っております。宿題をいただいているという認識は持っておりますのでもう少しお時間をいただきたいと思います。【久田先生】難しいこととは思いますが、やりがいもあるかと思いますので、ぜひご検討をお願いいたします。さて、今日の論点として最初にご紹介しました「プレキャスト製品の信頼性は得られたか」(目地・接合部の話は技術的課題ということで申し送りでいいかなと思いますが)いかがでしょう。この5年、震災後から、プレキャスト業界、コンクリートの供給という立場にいらっしゃる皆さん方にとっていままでとはかなり質の異なる状況が続いていたかと思います。プレキャストに転換することのメリットを判断いただきながら引き合いをいっぱいいただいた状況が続いてきたわけですけれども、お陰様でこれからもプレキャストを使っていくわという状況にユーザーさんがなっているのか、一過性を凌いだのでまた生コンに戻るねとなっているのかこのあたりどうでしょうか。【新田副会長】日本のプレキャスト化率13%程度で増えていないんですね。このことからするとこれからもプレキャスト使っていくわという状況にはなっていないと言わざるを得ません。また、大型の製品になるとひび割れの問題も完全に解決されていなくて、脱型後の養生などにまだ課題が残っています。【久田先生】プレキャストをお作りになっている皆さんと話をするとわかってはいるけれども出荷するまでそこまで時間はかけられないというご意見をほんとによく聞きます。それさえやればひび割れも抑制できて、CfFAなどもそうですが、脱型後も地肌は美しくなるとか、不良率が減るとか、生コン討論会じゃないからこそのメリットの出しようがプレキャストにはいっぱいあるかなと思っているのですが、それを活かさない手はないでしょう。昨日からずいぶん寒くなりましたが、生コンが打設できない、でも工事は止められないとなると製品の出番になるわけです。天候に左右されないプレキャストで行くわという話までいかないと13%のままですね。「信頼性を得ることはできたのか」もう復興も後半戦に突入するわけですから生コンの方から供給できるような体制になりつつあって“お疲れさん”といわれる、かなり瀬戸際かなと思っています。今後何をなすべきかというお話で、生産性向上の中では安定して供給するとか、安定した品質のものを季節に関わらず供給するという点では、今日のサブタイトルのプレキャスト化という流れはやっぱり来そうな気がするので、ぜひ見据えて取り組んでいただきたいなと思っています。「大義」と書きましたのは、シェアの話も大事なのですが、建設資材の安定供給だと思います。ウィンウィンの仕組みも考えていっていただきたいと思ってます。これから後半戦です、しばらくはコンクリート需要、資材の需要はあるかと思いますが、いまからの5年を経たら復興を機にできることはほとんどなくなってくるだろうと思います。今から何をなすべきかというところをもう一度、協会さんのほうでお考えいただきたいと思います。以上で討論会を終了させていただきます。ありがとうございました。○司 会 久田先生からおまとめいただきましたので、引き続き前田会長から閉会の挨拶をお願いいたします。平成28年願い共存共栄

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