東北コンクリート製品協会会報 No.4 2016年3月15日発行
35/66

― 31 ―後、正式に部会を立ち上げる事となりました。最初の活動は、発注機関の取材から始めることとし、発注側の認識や考え、課題を聞き取ってその内容を整理することとしました。翌年3月から4月にかけて東北地方整備局と東北6県の道路維持の担当課に聴き取り調査を実施しました。共通する項目としては以下のような内容になります。1.2m以上(ボックス類も含む)15m未満と15m以上の規模に大別して老朽化対策に取り組んでいる。2.どの県も15m以上については一定程度補修が進んでいるが、15m未満についてはあまり進んでいない。特に15m未満の小規模橋梁は市町村管理橋に多く補修進捗率は数パーセントと低い。3.10m未満の修繕については、橋として修繕するよりもすでにボックス類で更新している県もある。4.予算的には厳しく、防災安全交付金と単費で手当てしているので思うように進んでいない。以上の共通の課題も見えてきましたので、6月の準備会の議論で、小規模橋梁(10m未満)を対象としてプレキャスト製品で代替施工した場合のメリットを検討致しました。メリットとしては以下の項目が考えられます。1.メンテナンスのしやすさ2.初期コスト、LCC(ライフサイクルコスト)の縮減3.道路解放までの時間の短縮4.環境に対して優しい工法(CO2削減)5.老朽化した橋の延命対策工法としての活用  (既設の橋桁の下にBOXを横差して老朽  桁を支保)これらのメリットを理解してもらうことによって、新たな需要を生み出す方向で活動を進めることとして9月の理事会において部会設置を承認いただき、部会としての活動を開始いたしました。なお、部会のメンバーは部会長の共和コンクリート工業の渡辺理事、東栄コンクリート工業の新田理事(副会長)岩手ハネダコンクリートの千田理事(広報担当)、前田製管の金子技術委員長、そしてわたくし齋藤の5名です。10月、東北地方整備局に、道路メンテナンス会議で代替工法の紹介の場の提供を依頼しましたが、公共の会議体で民間団体の工法紹介の場を設けることは難しいこと、会議時間的にも余裕がないとのお話があり、勉強会のような形にするなど、開催方法を再検討することとしました。当面、代替工法の実例を集め、プレゼンの資料を作成することとしております。今後、協会員の皆様に小規模橋梁の代替工法の実績があればその施工事例を提供いただくようお願いすることになりますのでどうぞよろしくお願いいたします。以上で報告を終わります。ありがとうございました。【久田先生】はい、皆さんありがとうございました。以上、協会さんとして取り組まれている3つの部会と金子さんからプレキャスト製品の被災調査結果についてご紹介いただきました。これらの内容を踏まえながら、何をしてきたのか、これから何をすべきかを議論していきたいと思います。ご紹介いただきました4つの話題提供についてご質問ですとかご意見があればお聞きしたいと思いますがいかがでしょうか。わたしから口火をきらせていただきます。金子さんからご紹介いただいたプレキャストの被災状況ですが、これについて協会さんとして被災状況の報告書のようなおまとめの計画をお持ちでしょうか。【金子パネリスト】調査を終えてから日数が経過しておりまして、その間に全コンから東北コンクリート製品協会に変わりましたが、いずれ冊子のようなものにまとめて協会メンバーにお配りしたいと思ってまし平成28年願い相互信頼

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 35

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です