東北コンクリート製品協会会報 No.4 2016年3月15日発行
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― 27 ―部分的交換で復旧可能かと考えられます。釜石、これはプレキャストではありませんが防波堤です。現場打ちの防波堤もエクスパンジョンジョイントがありますので継ぎ目部分から転倒している状況です。仙台市折立地区です。地盤そのものが移動して宅盤もかなり動いています。擁壁類の被害の大きかったところです。写真は積ブロックの上に現場打ちの擁壁が2段積みになっているところでコーナーから崩れている状況です。次は、コンクリートパイル建設技術協会で調査した事例です。福島県のマンション、地盤はかなり沈下していますが、既成杭が支持層まで打ち込まれた建物は健全で傾きもありません。フーチングのところで30cm以上の段差が生じて車も通れませんし盛土しなければならない状態です。大型店舗も同じ状況ですが、コンクリート杭が支持層まで打ち込まれていて建物は健全、外周が沈下しているという事例です。その他の被災状況ですが、東北新幹線のコンクリートポールが傾いて大きな被害となりました。JRではポールの支持・接合の部分を固定からフレキシブルに替えて復旧したと聞いております。こちらは国道6号線のアンダーパスのプレキャストボックス、健全だったというものです。復興状況ということで国交省さん農水省さんからも話がありましたが防潮堤工事です。資材不足・人手不足に対応し、多くのメーカーさんの協力により大量のブロックが供給されております。そのほか、プレキャスト製品やコンクリート構造物が被災して廃材となった場合、再生骨材としてリサイクルが可能と考えられています。最後に震災被害復旧におけるプレキャスト製品のメリットを6点ほど挙げております。1つ目、部分的に交換が可能である。2つ目、復旧工事が部分的に開始でき容易である。3つ目、交換製品の在庫があった場合スピーディに復旧が可能である。4つ目、被災を受けても製品の再利用が可能な場合がある。5つ目、プレキャスト製品メーカーの連携で短期の資材供給も可能である。6つ目、災害で発生したがれき類をプレキャスト製品に骨材として利用できる場合がある。以上で報告を終わります。ありがとうございました。【小浦パネリスト】「コンクリート二次製品における品質の確保と 管理方法の検討」東栄コンクリート工業の小浦と申します。コンクリート二次製品における品質の確保検討部会でのこれまでの活動の報告をさせていただきます。今日の報告内容ですがはじめにということでコメントを述べさせていただきます。次に東北各県における認定制度・工場審査についての調査内容、コンクリート二次製品工場における現在の品質管理について、それから先ほどから話題になっております、山口県におけるチェックシートのご紹介、コンクリート二次製品工場でチェックシートをどう適用していくかについて、最後に今後の活動計万年コンクリート工業株式会社 生産部部長 佐藤 敦司 氏昭和コンクリート工業株式会社 東北支店副支店長 齋藤  聡 氏平成28年願い共存共栄

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