東北コンクリート製品協会会報 No.4 2016年3月15日発行
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― 21 ―ほ場整備事業は、水田を再整備するわけですが、これらを整備するためには、給水栓や排水路が必要になります。これらには、二次製品を活用することを考えております。皆様にご関心が涌くようコンクリート資材がおおよそどれくらい必要かというボリューム感を記載しておきました。約1ha当たり100mの排水路が必要になります。平成28年度以降に計画している工事量農地面積1,000haにおいては、10kmの排水路を設置することになります。次に農地海岸ですが、事前に事務局の方から要請があった内容について整理しております。二次製品をうまく活用している事例について整理致しました。この事例は、基本的に補助事業なのですが、地域自体が被災してしまったために、国へ代行で事業をやってほしいとの要望があったため行っている農地海岸工事です。この事例では、施工方法として、現場でコンクリートを打設する計画でしたが、実際、資材が供給できないという事態になってしまったため、二次製品の桝を設置して、中にコンクリートを詰め込むことにしたものです。この工法によって、農地海岸の施工に大いに貢献したと聞いております。農地海岸での安全を確保しておかないと、内陸側の方々に安心していただけないということがありますので、雑工事が少し残りましたが、基本的に今年度中に農地海岸は完了する予定になっております。次に、福島県の直轄災害復旧の概要についてご説明いたします。「南相馬地区」は自治体からの要請で排水機場の復旧を国が代行して行っております。もう一つ、「請戸川地区」がありまして、これは、国営事業が採択されて半年ほどで被災した地区です。南相馬市や浪江町の営農再開に向け、本地区の国営施設の復旧に努めておりますが、原子力災害を受けているエリアですので、環境省が行う除染が完了した帰還可能なエリアから、順次工事を行っているといった状況です。その概要については表に整理しておりますが、Step1(南相馬市)Step2(浪江町)Step3(双葉町)の3段階で取り組むことを予定しております。災害復旧計画は、まだ財務省から了解を取りつけておりませんので、変更があるかもしれないことをご承知おきください。工事の進め方は、除染が終わったエリア、環境が整ったエリアから、順次、災害査定を受けて復旧していくということになります。私どもといたしましては、できるだけ早く災害査定を受けて復旧を行いところですが、このような制約が付きまとっているというのが福島県の実情です。それから、関東・東北豪雨による被災状況がわかって参りましたので、アナウンスさせていただきます。被害箇所数と被害額では、宮城県は大きな被害を受けております。福島県は小さな被害の箇所が数多くあるという状況であり、また、原子力災害エリアも含まれており、災害査定の多きなネックとなっています。現在、農政局査定チームが30の班を編成し、平成28年願い共存共栄

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