さけがわ議会だよりVol.125
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5 ● さけがわ議会だよりほ場の整備率を高めよ村長 ほ場整備を進める前提として営農ビジョンを描くことが必要土田  太 議員質問 今年からJAでは、一戸あたりの所得目標額を400万円以上から1,000万円以上に伸ばす努力をしております。 所得を向上することで、村の税収を上げることはもちろんですが、後継者確保や集落の存続、若者の村で働く意識など多くの効果があります。あまり農地を必要としないきのこ、トマト、きゅうり、アスパラなどは少ない面積で所得を上げており、今後ますます所得増が期待できると思います。 しかし、平成30年度から農政が大きく変わろうとしている水田に関しては先行きの安定が全く見えないのが現状です。そんな中、いくらかでもコストを減らすことが重要であります。未整備地のほ場では、この先ますます経営が困難な状況になるのではと思います。可能な地域は早急に整備することが緊急の課題だと思います。 これ以上耕作放棄地を増やさないこと、それぞれの地域で農地を守れる担い手の確保、コスト削減と所得向上を図ること、そして各部門の経営を安定させること。この安定した経営をすることが、嫁さん不足の解消にも大きな効果があると思います。 平成30年度から大きく変わる水田農業の農政の考え方、未整備地の今後の進め方、各集落の実態について、どう理解し将来を描こうとしているのかお伺いします。答弁 水田農業については、平成30年度から国による生産数量目標の配分がなくなることから、需要に応じた米の生産を促していくことがこれまで以上に重要となり、各農業者が自らの判断で他作物や飼料用米への転作、経営の多角化・複合化を行っていくことが不可欠となります。 また、国は昨年11月に決定した「農業競争力強化プログラム」を踏まえた関連法案を今国会に提出しており、これらを実行することにより生産資材価格の引き下げや農産物の流通・加工構造の改革等を進め、農業者の所得向上につなげようと考えています。 このように、農政が大きく変わろうとしている中、未整備水田のほ場整備を早急に行うべきとのご意見をいただきました。 ほ場整備を進めることにより生産性を高めていくことは重要なことと考えますが、その前提として、自らの農業所得の目標、その達成や経営の安定に向けてどのような経営を目指すのか、市場ニーズを踏まえてどのような作目を生産し、どこに販売するのかといった営農ビジョンを描くことが必要となります。 また、各集落では、高齢化が進む中、担い手となる農業者の確保が難しいことから、このままでは耕作放棄地が今後ますます増えることが想定されます。このため、地域における農地の権利関係や耕作放棄地などの情報を収集するとともに、担い手を特定し、人・農地プランの話し合いの場等を通じて地域農業の将来ビジョンを策定し、担い手の確保と担い手への農地集積を進めていくこととしたいと考えております。 以上のような営農ビジョンや地域農業の将来ビジョン等を踏まえて優先順位をつけながらほ場整備を進めることにより、農業所得の向上につなげられるようにしていきたいと考えております。

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