さくら物語19号
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|美しい山形・最上川フォーラム|11 地域の特色を活かす~地域部会~ 6月24日、米沢市の最上川河川敷3,200㎡に、保育園児、ボランティアなど100人でヒマワリを蒔きました。咲き始めた頃、台風に見舞われましたが、めげずに咲いた花が花沢大橋を渡る市民の目を楽しませてくれました。 11月8日には白鷹町文化交流センターあゆーむで、「最上川水運を語る」と題した講演会が50名の参加者者で開かれました。本間美術館顧問髙瀨靖さんには、和歌や舟運を題材に最上川の歴史を語っていただき、酒田市の本間光枝さんからは女性たちの切ない願いを表した紙芝居「傘福」(平成27年度庄内地域部会制作)を演じてもらいました。“皆で歌いましょう‟のコーナーもあり、同じく酒田市からお越しの佐藤喜和子さんの指導による歌唱で盛り上がりました。東北芸術工科大学渡部泰山教授に今後の展望を語っていただいたこの企画は、2016年3月20日に開かれた「舟運文化シンポジウム」の交流会で、「最上川流域の交流を盛んにし、県民が主体となり、最上川の利活用を図ろう」という提案から生まれたもので、今後も活動を広げて行こうと語り合いました。 (本木 勝利) 村山地域部会では、7月30日に「スポGOMIで街歩き 山形大会」を主催者の一員に加わり実施いたしました。山形県郷土館文翔館をスタートに、途中、文化財や環境(ごみなど)に関するクイズを解きながら、ゴールの山形まなび館を目指して街なかのごみ拾いを行いました。この大会の詳しい様子は、8月14日の県政広報番組「やまがたサンデー5」で放映され、ごみ拾い活動及び海岸漂着ごみ問題について広く啓発できたのではないかと思います。 村山地域部会では初めてですが、桜の維持管理活動への協力として、「羽州かみのやま桜の会」の総会終了後、樹木医の山田寛爾氏により「桜を守り育てる基礎知識」と題して講演をしていただきました。 また、最上川の紙芝居作りをされている置賜地域部会の本木勝利さんから村山市の難所「隼」を題材としたものを作成したいとのお話があり、本木さんと連携させていただきながらすすめる予定であります。 その他、この一年、地域の特色を活かした事業や行事をと考えてきましたが、企画が立てられずに実施できませんでした。皆様からご提案、ご教示などいただければ幸いです。 (部会長 佐竹 良廣) 置賜地域部会 村山地域部会 最上地域部会 庄内地域部会 2007年に発刊した「もがみの湧水」マップをもとにその後の湧水の現状を把握し、湧水を守る方策を検討するために実施して3年目になります。今年度は最上町の湧水7か所を調査しました。 1 日時 9月6日(火)午前9時~午後3時 2 参加者 21名 3 調査地点 ①長寿の泉(細野原)→②切きっ立たり泉すずの水(満沢)→③薬師の水(満沢)→④山刀伐峠の麓ふもとの泉すず→⑤白川橋下の湧水(大堀白川橋)→⑥さくら清水すず(瀬見)→⑦おすず(瀬見温泉街) 4 調査の現状 ・8月の集中豪雨の影響で麓ふもとの泉すずは水脈の変化か湧水がなくなっていました。また、おすずは土砂崩れで埋没していました。・薬師の水(満沢)は、「里の名水・山形百選」に応募し、専門家の検査の結果では、「おいしい水の要件」と「おいしい水の指標」の合計評価点が28点と県内13の応募湧水で最高点であり、一般細菌、大腸菌とも検出されず、平成28年度「里の名水・山形百選」に選出されました。 3年間の調査で、標柱が紛失したり、破損したりした箇所がありましたので、「最上川フォーラム」のプレートを作成していただき、標柱用の木材も入手できましたので、次年度早々に設置する予定です。 (部会長 齋藤 正昭) 振り返ってみると、地域部会の活動は、2006年から始まりました。今年も、これまで主活動として行って来た水辺の健康診断と桜の維持管理のことについて活動しました。鶴岡と酒田の2小学校で、水質調査・水生生物調査・川の学習講話を、3~4名でサポートしました。熱心に嬉々として活動している姿を見ると嬉しく思うとともに、環境学習の大切さを痛感します。 桜関係では、昨年樹木医さんに健康診断してもらった桜の剪定などの手入れをしました。また、庄内地方の桜の群生地調査をし、基礎資料の整理をしました。このことで、最上川堤防のさくら回廊事業による桜並木を見回りましたが、生育状態は必ずしもよくありません。狩川地区は、色々な品種が植えてありますが、清川出風の強風のせいもあって生育の劣る木が目に付き、手入れを要する状態でもあります。JR砂越鉄橋から左岸下流約4㎞に約400本の桜がありますが、よく育っているのは110本程です。右岸の遊摺部付近の並木は惨憺たる状態です。 最上川堤防は、冬場の強風など厳しい環境でもあり、うまく育たない原因をよく調べ、その後の植樹に経験を生かす方策が必要です。植えた後のケアを大切にしたいものです。 (部会長 原田 清廣)

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