建築士山形 2017 No.97 architect of yamagata
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 建築士会の各支部と県内各市町村で被災時における被災建築物応急危険度判定業務に関する協定の締結が進められているところですが、山形支部におきましては山形市と3月30日、上山市と7月5日、「災害時における被災建築物応急危険度判定業務に関する協定」を締結致しました。 その間4月14日、16日に発生した熊本地震において、益城町中心部で震度7が2回観測されるなど過去に例を見ない大きな地震により建築物に甚大な被害が発生しました。住宅被害は全壊8,273棟、半壊31,052棟、一部破損141,162棟の報告記録がありました。当然ながら地元九州地区を中心とした多くの建築士会会員の「判定士」が活躍したことと思われます。熊本は山形と同様1679年に作られた地域係数は0.9地域であり、まさかこのような大地震に見舞われるとは誰しもが思わなかったわけです。この「地域係数」は地震が普通に「発生し易い地域」か「発生しにくい地域」を示しているわけですが100年に一度と言われる地震の記録があるか無いかとも言えるのではないでしょうか、山形(東北地方)は平安時代半ばから江戸時代初期まで数百年の記録はなく、巨大地震は江戸時代以降も起きてなかった。2011年の東日本大震災で100年に一度の地震が終わったわけではありませんし、山形盆地の足もとには活断層があります。我々応急危険度判定士は最悪の想定も必要となるわけです。 昨年山形県より解体予定の建物を利用し模擬訓練体験の研修会の連絡をいただき、支部会員に派遣依頼を行う立場として演習に参加させて戴きました。一部破損の場合の判定で(黄色紙・赤紙の判断)が各人の判断が別れたことは以外で、判断の難しさを感じました。とにかく出番のないことを願います。 今年の山形支部事業ですが、例年同様山形市関連行政協力事業の「在宅介護改修支援」「木造住宅耐震診断協会」の他、県建築士会関係の事業も結構ありましたが、支部事業の他、他支部(村山支部)との交流がいろいろありました。全国大会への合同参加、村山支部主催の研修会、ゴルフ大会と数名ではありますが参加させて戴きました。特に近年恒例となりました「全国大会」の合同での参加は参加人数を確保することにより、バス1台貸切にした場合や、参観料の団体割引等の料金的な割安もありますが、合同の懇親会による両支部参加者の懇親・活性化につながっているように感じます。今後会員数が減少していくにつれ各支部との繫がりがより一層必要となる事かも知れません。 来年は山形支部からも声がけしたいと思いますご協力いただいた支部会員の方々にはお礼申し上げます。今後とも一層のご協力お願い致しま上げます。伊藤 彰 ITO akira山形支部長「応急危険度判定業務協定」締結。山形支部FromPage09TitleNameNumber8/9支部だよりITO akira

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