建築士山形 2016 No.96 architect of yamagata
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FFemale Department Committee女性部委員会Page27 日本建築士会連合会主催、第25回全国女性建築士連絡協議会(全建女)が代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて、9月25日、26日の2日間にわたって開催されました。初日は「未来へつなぐ居住環境づくり ~次世代へ伝えたい、こと・もの・くらし~ 」をテーマに、初代連合会女性委員長の基調講演、そして異業種、各年代層のパネラーをお迎えしパネルディスカッションが行われました。子供たちにつなぐものは何か、ことは何か、くらしは何か・・・建築にとらわれない「くらし」について探りました。また、様々な意見の中から未来の居住環境を考えたときに「すまい方の多様化」に合わせた街づくり、人づくり、ユニバーサルデザインのあり方等など、全国から女性建築士が集まるこの組織を活かして社会的な発言にかえていくことが役割の一つであるという使命に至りました。2日目は8つのテーマに分かれての分科会が開催され、私は「素材と環境共生住宅」のテーマの分科会でコメンテーターを務めました。この分科会に指名を受けたときには、このテーマは吉村知事の「森林ノミクス」宣言にマッチしているし、ここ数年にわたり山形県の女性委員会で取り組んでいる「森林の恵み」や「エコな暮らし」などのテーマとも合致していて、発表をまとめる上でまた一歩踏み込んだ活動へ繋がるいい機会となりました。はじめに、女性建築士として自分達にできる事を模索していくと、家族とのつながり・人と人とのつながり・地域の中でのつながりとは?エコとは?エネルギーのあり方とは?といった疑問がでてきました。そこで森林の活用などの取り組みを見せていただくために、金山町、最上町、鶴岡市三瀬、小国町、飯豊町、大江町、宮城県川崎町などを訪ねてみました。そして、「街並み(景観)づくり100年運動」を提唱し100年かけて美しい街並みをつくっていこうという運動をはじめてから30年という実績があり、町の人たちの意識の変化や、山からの資源が余すことなく地域の中で消費され経済の活性化へつなげている金山町の取り組みを発表しようと思いました。金山杉住宅が勧められ、その普及と並行して景観づくりが住民生活と一体となって美しく快適な生活環境を形成し、地域の資源を最大限に活用している街づくりです。家族、人と人、地域の中でのつながりがある街づくりです。また、分科会に参加した人がこの美しさに惹かれ金山町を訪れてくれるように、街並みを写真で案内しました。もう一つは、親子にエコを考えてもらう為におこなっているダンボールエコハウスづくりのワークショップの取り組みについて紹介しました。参加者からは、自分の地域でもやってみたいなどの質問もでて、反響が大きかったことでより一層私たちの活動にも弾みがつきました。 最後になりましたが、今回コメンテーターを務めるに当たり、ご協力いただきました金山町西田課長様、森林組合杉井参事様、金山杉住宅をつくる会阿部会長様、女性委員会の皆様ありがとうございました。平成27年度 女性部委員会活動より。大泉みどり OOIZUMI midori女性部委員会 委員長Page27TitleNameNumber1/1OOIZUMI midori女性部委員会

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