建築士山形 2015 No.95 architect of yamagata
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 平成26年11月28日、尾花沢を朝7時30分出発。各所から参集して頂き、白くなった月山を眺めながら順調に加茂水族館に到着しました。初冬で肌寒い時期ですが好天に恵まれました。 昨年の見学会は新館の躯体工事終盤でした。安全上の理由により、立ち入らずに灯台から現場説明を頂きました。また旧館のバックヤードも特別に見学させて頂きました。あれから1年…。 今回見学した加茂水族館新館は平成26年6月に新規開館し、東北電力様の「効率的電気利用モデル施設」に指定されており今回、営業所の方々より同行案内して頂きました。 入館するとすぐ電気設備の説明を受けました。レストランの厨房もオール電化でした。調理する環境も大変快適になったと聞いております。館内の空調、そして水族館の「要」とも言える水温調節にもヒートポンプが採用されていました。電気床暖房も穏やかな暖かさでした。非常発電機も装備され、最新の管理機器で守られていました。 私事になりますが、クラゲマイスターとして、時々 加茂水族館に伺い、クラゲの勉強や少しお手伝いをさせて頂いております。新館水槽設備が完成した3月は全国のクラゲお仲間達と、旧館からクラゲ引越しのお手伝いをしました。有名な目玉となった5mの円形クラゲ水槽バックヤード上部にて3日間作業しておりました。その後も講習会など何度もお邪魔させて頂いております。多くの来館者で賑わった夏場の館内も実に快適な空調でした。 通常、立入る事のできないバックヤードや濾過設備も何度か拝見し、是非とも建築士の皆様にも見て欲しいと思い、副館長さんにお話したところ、快諾して頂き、今回見学させて頂く事ができました。 たくさんの穏やかなクラゲ水槽の裏を支える設備は、さながら科学プラントのようです。躯体も内部通路も機能的な構造美でした。水族館の特徴的な鋭角先端部の内部躯体も独特な空間でした。 12月現在、目標を大きく上回る60万人超の来館者数を誇り、益々期待されている加茂水族館でした。その裏で、苦境を越え世界一のクラゲ水族館となり、新館に引き継いだ旧館の解体工事が始まっていました。私自身、思い出も多く、名残惜しく思いますが、永く記憶に留めておきたいと思います。 最後に、今回の見学会にあたり貸切バスご提供、丁寧な説明を賜りました東北電力様、そして多忙の中、館内設備を快くご案内頂いた加茂水族館様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。小内隆夫 KOUCHI takao From村山支部鶴岡市立 加茂水族館「クラゲドリーム館」建築見学会。Page19TitleNameNumber会員だより5/9KOUCHI takao

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