クローバー45号 平成29年7月15日発行
3/6

032017・7・15 夏野菜の漬物がおいしい季節になってきました。今回は、漬物などに含まれる塩についてお話をします。塩は、私たちの体の中で様々な働きをしています。例えば、塩辛いものをたくさん食べると、のどが渇いてお茶などの飲み物が欲しくなりますね。これは塩の働きの一つである、水分調節作用によるものです。塩分が多いと水分を多く摂ることになり、その結果、足がむくんだり、血圧が高くなったりすることがあります。そして、これらの生活習慣が続くと、高血圧を引き起こし、心臓病や腎臓病などにかかるリスクを高めてしまいます。 では、塩はどれくらいを目安に摂れば良いのでしょうか。医療分野を管理する厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準」というものを定めています。これは、健康な人を対象にした1日に摂る栄養の基準です。塩については、男性1日8g未満、女性1日7g未満を目標としています。しかし実際に私たちが摂っている塩の量は、全国平均で1日約10gとされています。これでは基準より摂り過ぎであり、日々の食事での減塩が必要なことがわかります。 そこで食事の減塩ポイントをご紹介します。○塩の多い食品に注意。 お漬物の他に、ハムやちくわなどは製造過程で塩が使われるため少なめに食べましょう。○だしを活用し旨味をきかせる。 だしが美味しいと調味料を減らすことができます。市販の顆粒だしより鰹節がお勧めです。煮物の場合は、顆粒だしの代わりに鰹節を直接鍋に加えて煮ます。だしがらが気になる場合は、鰹節をお茶パックに入れてから鍋に入れると、取り出すのが簡単です。また、シイタケなど乾物の戻し汁を加えても旨味が増します。○香辛料や香味野菜を活用。 辛味のあるわさびやコショウ、香りの良いシソやねぎ、酸味を活かすレモンや酢でアクセントをつけると、薄味でも食べやすくなります。○調味料は控えめに。 醤油などのかけすぎに注意します。酢醤油や、醤油と鰹だしを1対1で混ぜ、だし割り醤油にするのもお勧めです。○麺類のつゆや汁物に注意。 ラーメンなどのスープは全部飲まないようにします。お味噌汁を毎食食べているという方は回数を減らすことも減塩となります。 なお、注意点ですが、すべて薄味にした場合に食欲が落ちたり、飽きてしまうことがあります。おかずの中で一品は普通の味付けにするなど、メリハリのある食事ができると、減塩も長く続けやすくなります。取り入れやすいポイントを普段のお食事で実践してみてください。おいしい減塩のお話管理栄養士今野 麻美 当院では、院内における意思の疎通を十分に図り、より早期に適切な治療方針決定がなされる体制を整える等、より良質で安全な医療の提供へ向けて、活動しています。 院内でのヒヤリ・ハット事例を収集し、原因の分析と対策を行い、当院の理念である患者さん中心のよりよい医療の提供の一翼を担えるような医療安全活動を継続してまいります。 また、患者さん本位の良質な医療を提供し、病院運営の透明性を高め、地域住民の皆様の医療に対する信頼と医療の安全の確保を目的とし、医療事故公表基準を設定しております。公表は、医療事故でレベル3b以上のものとしており、(記図参照)レベル3bについては年に1回程度包括的に公表し、レベル4a以上についてはその都度、個別に公表いたします。医療現場の安全への取り組みについて~医療安全推進室~健康講座北村山公立病院医療事故公表基準患者影響レベル:レベル0~3a……インシデント  レベル3b~5……アクシデント影響レベル(報告時点)傷害の継続性傷害の程度内       容レベル0--エラーや医薬品・医療用具の不具合が見られたが、患者には実施されなかったレベル1なし-患者への実害はなかった(何らかの影響を与えた可能性否定できない)レベル2一過性軽度処置や治療は行わなかった(患者観察の強化、バイタルサインの軽度変化、安全確認のための検査などの必要性は生じた)レベル3a一過性中等度簡単な処置や治療を要した(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など)レベル3b一過性高度濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸器の装着、手術、入院日数の延長、外来患者の入院、骨折など)レベル4a永続的軽度~中等度永続的な障害や後遺症が残ったが、有意な機能障害や美容上の問題は伴わないレベル4b永続的中等度~高度永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害や美容上の問題を伴うレベル5死亡-死亡(原疾患の自然経過によるものを除く)この中には、不可抗力によるもの、過失によるもの、予期せぬ事態などが含まれる。医療事故の公表について 平成28年3月、手術関連死亡事故が発生しました。50代女性が子宮筋腫手術後、腹腔内出血を認め、再開腹し止血を行い、山形市内の病院に転送しましたが、多臓器不全にてお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈りするとともに、再発防止策を実施してまいります。 平成27年度発生した公表基準に該当する医療関連事故はこの1件です。 また、平成28年度は、医療事故として公表するような事故(レベル3b以上)は、発生しておりません。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る