クローバー第43号 平成28年10月15日発行
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022016・10・15臨床検査室終夜睡眠ポリグラフィを新たに導入しました。写真は、新しく導入された「終夜睡眠ポリグラフィ」という検査機器で、睡眠時無呼吸症候群の有無を調べます。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まってしまう状態が繰り返される病気で、日中の過剰な眠気により事故が誘発されたり、心疾患や脳血管障害を引き起こしたりします。いびきがこの病気を発見する手がかりとされていますが、自分ではなかなか気付くことができないため、検査や治療を受けていない潜在患者数は、300万人とも言われています。今回導入された「終夜睡眠ポリグラフィ」は、血液中の酸素濃度や脳波、呼吸努力などを測定することで、睡眠中の呼吸の状態や睡眠の深さを評価します。体に様々なセンサーを取り付けて、一泊入院検査を行っていただきますが、写真のようにコンパクトな機器なので、いつも通り無理なく眠ることができると思います。治療することができる病気ですので、いびきなど気になる症状がある方は、当院の内科を受診のうえ一度検査を受けてみてはいかがでしょうか?リハビリテーション室チルトテーブルが新しくなりました。平成27年2月にリハビリテーション室のチルトテーブルという機器が新しくなりました。チルトテーブルとは、一人で立位がとれない方を立たせることができる機器です。ベッドに寝た状態から身体をベルトで固定し、少しずつ傾斜を上げ立たせていきます。脳卒中や脊髄損傷などの病気の方を早期に起こそうとすると、血圧の調整ができず起立性低血圧を起こすことがあります。そのような時に、少しずつ傾斜を上げ血圧調整が行えるように訓練をしていきます。立つことにより覚醒を向上させたり、立位感覚を与えるためにも利用します。また、治療安静のため長期臥がしょう床になられた患者さんにも血圧調整のほか足首が固くなってしまった場合、足首の関節可動域の改善を図ることができます。今回導入した機器は安全面の配慮が多くされています。ひとつめは、ベッドが昇降し車椅子、寝台車(ストレッチャー)との高さを同じ高さにそろえることができ、より安全に乗り移りが可能です。ふたつめは、角度調整が足の操作でも行えるため患者さんの様子を間近で見ながら行うことができ、もし気分が悪くなった時はすぐに元にもどる非常用スイッチもついています。また、専用のテーブルをつけることにより立位で本を読んだりするなどの作業も可能です。患者さんの状態に合わせこの機器を利用することにより、安全かつ早期に体を起こし、退院に向けた積極的なリハビリテーションが行えるよう有効活用していきます。医療機器の紹介

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