クローバー第41号 平成28年2月1日発行
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022016・2・1 2014年に発表された日本人の平均寿命は女性86・83歳、男性80・50歳で、女性は3年連続世界一、男性は世界第3位となり、日本は世界有数の長寿国です。平均寿命が長いのは喜ばしいことですが、寿命が長いことだけに満足してはいけません。大切なのは健康寿命が長いことです。健康寿命とは日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる期間のことです。単に長命というだけではなく、健康で幸福な生活を重視した考え方のことで、具体的には、病気に関連した障害が少ないこと、心身の高い機能保持と高い生活機能保持が大事だということです。 では、日本人の健康寿命はどのくらいなのでしょうか。男性は71・19歳、女性は74・21歳です。平均寿命から健康寿命を引き算すると、男性は約9年間、女性は約12年間の差があります。つまり、この期間は日常生活において誰かから、何らかのお手伝いが必要ということになるわけです。このお手伝いが必要な期間をなるべく短くして自立した生活を送れるようにすることが健康寿命をのばすということです。 健康寿命をのばすために大切なことは、まずは転倒しないということです。高齢者の歩行の特徴には、前傾姿勢(前方の障害物が見えにくい)、小股歩行(つま先が上がらない、障害物につまずきやすい)、ふ健康寿命をのばそう!医療福祉連携室看護副師長老人専門看護師 後 藤  慶10月の健康講座かららつき(姿勢が保持できず倒れてしまう)などがあります。 段差や障害物があってもそれを乗り越えられなかったり、つま先にあったりして姿勢のバランスが崩れやすく容易に転倒につながるようになります。転倒は骨折の原因となり、また骨折は寝たきりの原因になります。転倒しないためには筋肉を増やすことが大切です。足には身体の約7割の筋肉が集まっていると言われていますので、足を鍛えるトレーニングとして、例えば椅子に座っての足上げ運動やその場での足踏み運動を行うと良いですし、散歩やウォーキングも良いでしょう。運動とともに栄養も大切で、筋肉はタンパク質でできています。肉、魚、卵、牛乳などの動物性タンパク質や、大豆、穀物などの植物性タンパク質を体重1㎏あたり1~1・5gを1日の摂取量の目安としていただくと良いようです。また、ビタミンDには筋肉を増やす作用があるので、魚介類、卵、キノコ類などのビタミンDを含む食品の摂取もお勧めします。運動と栄養を併用して筋肉を増やすことが効果的です。 最後に、無理のない適度な運動で筋肉を鍛えて、タンパク質やビタミンDを含むバランスの良い規則正しい食事、そして生活の中でご自身がドキドキ・ワクワク・ニコニコとなるような楽しみや関心を持って、健康寿命をのばしましょう。消防学校 当院では、地域の救急隊員養成に協力するため、山形県消防学校救急科の病院研修を積極的に受け入れています。 今年度は12月10日・11日の両日に、北村山地区各消防署の所属署員5名(東根市3名、村山市1名、尾花沢市1名)を研修生として受け入れ、当院の医師や看護師等がこれから救急隊員として活動していくため必要となる知識・技術について、指導を行いました。 研修生のみなさんは、熱心にメモを取ったりしながら、積極的に実習に取り組み、救急処置や治療内容等についてさらに理解を深めていました。 今後、救急隊員としてあらゆる現場で活躍されることを期待しています。血圧測定実習心電図波形の学習救急科研修

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