クローバー第40号 平成27年10月15日発行
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診察室42乳腺外科医長鈴木 真彦乳腺外科について 乳がんは女性が最もかかりやすいがんであり、日本ではその発症率が毎年増加しているとされています。乳がんは子育てや仕事で忙しい40歳代から50歳代に発症することが多いので、その年代の方は特に気をつけた方が良いと思われます。また最近では、日本人女性でも遺伝子が原因で乳がんを発症することが、決して低くはないことが分かっています。 当院の乳腺外科は、平成21年8月に開設された比較的新しい診療科です。乳腺外科は乳がんの診療に特化した専門診療科であり、より最新の乳がんの診断と治療を行っています。乳腺外科の診療内容がどんなに最新であるかは、また次の機会に説明することにしますが、近隣の大病院では行っていない高度な検査も行っているので、そうした大病院から紹介された患者さんや、わざわざ県外(北は青森から、南は東京•千葉まで)からも受診に訪れる方もいます。 当院の建物は県内の総合病院では最も古い建物の一つです。しかし、建物は古くとも診療内容は最新であることを、乳腺外科などは胸を張って言える診療科です。院内には有名カフェはありませんし、シャンデリアやエスカレーターもありません。それでも、この病院には患者さんの気持ちを最優先に考える心の優しいスタッフがいて、いつも最新の診療を行うために勉強を欠かさない医師がいます。たとえ建物が昭和の雰囲気満載でも、まずは当院を受診してみてください。 乳腺外科外来は、病院の正面から入って右手(東側)の奥の方にあり、小児科外来と並んで受付の窓口があります。小児科の隣なので、子供さんの受診のついでに乳腺外科を受診されるお母さんもいます。病院の一番奥まっている場所にあるため目につきにくいのですが、それだけ人目を気にすることが少ないかも知れません。しかし、それでもプライバシーが気になる方は、可能な限り配慮しますので受付のスタッフにお伝えください。 もし、ご自身で気になることがあれば、乳腺外科外来をお気軽に受診してください。また、市町村や職場の検診を受け忘れた場合などでも、どうぞ乳腺外科外来を利用してチェックを受けてください。紹介状や事前の予約がなくても、受診される方のご希望に可能な限りお応えできるようにしています。遠慮は全く要りませんよ!秋を迎え思うこと 食欲の秋になりました。美味しい食べ物が沢山あって元気にモリモリ食べたいですね。しかし、シルバー世代の方は食べなさすぎが気になるところです。理由は高齢者の場合、痩せが進むと身体の筋肉量が減り、「立つ」「歩く」などの基本的動作が難しくなる恐れがあるからです。徐々に食が細くなるのは自然なことですが、魚や肉、納豆など筋肉の素になるタンパク質を多く含む食品は野菜類と同様に毎日食べたいものです。缶詰やレトルト食品を常備しておくと便利ですよ。 さて、当院では入院患者さんに、使用する食材はごく一般的なものですが、季節の食べ物の力で身体の中から元気になっていただきたいという思いから、季節ごとに薬膳を提供しています。11月は秋の薬膳です。どんなメニューにするか現在思案中。肉と季節の野菜を材料に夏の疲れを癒し、身体の調子を整えることを目指しています。 とは言っても、食べ物に関わることは日常的すぎて気にならないことが多いのですが、先人の知恵を尊重し、これからも「いただきます」という感謝の気持ちを大切にしていきたいと感じています。皆さんも自分の身体を作り守る元気の素である食べ物のことを意識しながら食事をしてみてはいかがでしょうか。 栄養管理室から【春の薬膳】よりあさりご飯春キャベツと豚肉のにら風味玉ねぎのサラダ小豆かん 牛乳【夏の薬膳】より青じそご飯あじのムニエルトマトソースかけ揚げ茄子みぞれ煮レモンゼリー 牛乳032015・10・15

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