クローバー第40号 平成27年10月15日発行
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 みなさんはご覧になりましたか? 去る10月12日にテレビユー山形のニュース番組「Nスタやまがた」内の企画「人口減少の現場を行く」の取材を受け、大塚院長が出演しました。 四半世紀以上に渡って、産婦人科医として北村山地域の医療に携わり、たくさんの新たな命の誕生の場に立ち会ってきた中で、日本が抱える大きな社会問題の一つである「人口減少」や産婦人科の現状と課題について提言しました。 また、大塚院長の手で取り上げられ、産声をあげた2名の新人看護師も出演しました。院長、病院スタッフがTV出演022015・10・15子宮筋腫に対する   子宮動脈塞栓術について 切らずに子宮筋腫を治療する子宮動脈塞栓術が保険適応になり、すべての子宮筋腫が対象になるわけではありませんが、放射線科医の施術により、当院で子宮動脈塞栓術を受けることができます。 子宮動脈塞栓術は、足の付け根の動脈から挿入したカテーテルを子宮動脈内に誘導し、ここから塞栓物質を投与することによって子宮筋腫を栄養している動脈の血流を低下させる治療方法です。これにより、子宮筋腫を壊え死し・縮小させ、子宮筋腫の症状(過多月経及びこれに伴う貧血、筋腫が膀胱を圧迫することにより生じる頻尿、月経痛など)を緩和します。 子宮動脈塞栓術は、平成7年にフランスで最初に実施され、その後欧米を中心に普及してきました。日本では、これまで保険の範囲内で実施することができませんでしたが、平成26年1月にエンボスフィアという塞栓物質が承認されて以降、保険で実施できるようになりました。子宮動脈塞栓術は、全身麻酔を必要としない、体に負担の少ない治療方法です。術後はベッド上で数時間安静にしていただきますが、その後は、病棟内を歩行することもできます。経過観察を含めた入院期間はおおむね1週間程度で、早期に家事や仕事へ復帰することができるという利点があります。実際に海外における臨床試験においても、エンボスフィアを用いた子宮動脈塞栓術は、お腹を切って行う子宮摘出術よりも、手術時間、平均入院期間、仕事復帰までの平均期間が有意に短いという結果が得られています。 当院は、産婦人科と放射線科が協力し、平成27年7月に県内で初めてエンボスフィアを用いた子宮動脈塞栓術を実施しました。平成27年9月現在、県内で実施している病院は当院のみですが、子宮動脈塞栓術は、今後普及させていくべき子宮筋腫に対する有用な治療方法であると考えています。 子宮筋腫に伴う過多月経及びこれに伴う貧血、筋腫が膀胱を圧迫することにより生じる頻尿、月経痛などでお悩みの患者さんで治療を受けてみたいとお考えの方は、かかりつけ医などに相談していただき、当院を受診してくださいますようお願いします。院長 大塚  茂放射線科医長 杉山 宗弘

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