クローバー第36号 平成25年7月1日発行
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022014・7・1 この度、4月1日付で当病院の事務長として勤務することになりました。就任後、はや3カ月が経ちましたが、皆様の命と健康を守る地域の基幹病院としてその果たすべき役割の重さを改めて実感するとともに、職責の重さに身が引き締まる毎日を過ごしております。 さて、当病院は昭和37年に創立され、現在の場所に新築移転したのが昭和48年であります。私事になりますが、翌年の8月、右鎖骨骨折の手術のため、現在の東病棟に入院したことが懐かしく思い出されます。当時は、真新しく立派であった建物も41年を経過した今、老朽化が少しずつ目立つようになり、あの時お世話になった恩を返す時がきたのだと自分に言い聞かせております。 公的病院の運営につきましては、全国的に厳しい経営環境にさらされており、経営の健全化が喫緊の重要課題となっております。中でも、病院運営の根幹をなす医師不足は深刻であり、その対策が急務となっております。さらに、更新時期を迎えている病院の建て替えを含め、中長期的な経営計画プランを策定し、将来にわたって安定的に質の高い医療を提供できる体制を構築するための取組を積極的に推進していかなければならないことを痛感しているところです。 また、住民の皆様に良質で必要な医療を効率よく提供するために、大塚院長を中心とした医療スタッフの協力体制はもとより、医療機関相互の役割分担のもと、病院と病院、病院と各診療所の連携に加え、今後は、介護保険施設等とも連携強化を図り、地域で完結できる体制の整備に取り組む必要があると捉えております。 皆様から「北村山公立病院を選んでよかった!」と言われるよう、地域医療の向上のために誠心誠意努めて参りますので、今後とも、関係各位のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。1.関節リウマチとは 関節リウマチとは全身の関節に腫れや痛みが生じ、それが進行することにより、関節の骨や軟骨が破壊され、変形したり固まったりする病気です。2.関節リウマチの診断の流れ◦問  診 診察に来られた際、問診という形で関節痛の程度、手のこわばりの有無、これまでかかった病気やご家族にリウマチの方がいらっしゃるかどうかなどをお聞きします。◦診  察 炎症の起きている関節の数や動き、関節以外の症状がないかを診ていきます。◦臨床検査 血液検査、尿検査を行います。◦画像検査 レントゲン検査、超音波検査を行います。他にMRIを行う場合もあります。3.リウマチと診断された場合の4つの治療法◦基礎療法 日常生活において、あまり関節に負担がかからないように気をつけなくてはなりません。(ストレスをかけないよう、バランスのとれた食事を取るようにすること)◦薬物療法 治療薬は近年目まぐるしく変化しており、現在は代表的なものとして、免疫を抑制する薬でメトトレキサートが治療の第一選択薬と考えられています。他にも抗リウマチ薬として免疫に働きかけリウマチの進行を抑える薬があります。もう一つ生物学的製剤は関節炎に直接作用し、炎症を抑える働きがあり従来の薬剤に比べ、強力に抑えることができます。これらの薬剤の副作用の中には重篤なものもありますので、定期的な診察と検査が必要です。また、合併症があると注意が必要です。◦手術療法 手術療法の目標としては日常生活動作(食事、洗顔、整髪、トイレなど)が自分でできるようになること、歩行機能を回復し寝たきりになることを防ぐことです。◦リハビリテーション運動療法、装具療法で関節可動域や筋力の改善、固定・支持性補助や変形の予防になる場合もあります。4.リウマチの今後 この15年で治療法など目まぐるしく変化してきており、診断方法なども変わってきています。昔は難病とイメージがついていた疾患ですが、今は違います。生物学的製剤を使用し寛解(治ったと同じ状態)となっている患者さんは世界中に増えてきています。 今後は早期発見、早期治療することが必要となってきているため、症状などで困っていることがあれば医師にご相談ください。 「安定的に質の高い  医療の提供を目指して」 関節リウマチの今日の治療について新事務長あいさつ事務長 清野 敬信整形外科医長 竹之内 研二最近の健康講座から3月19日に開催した内容をご紹介します

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