Net Journal

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自治体が独自にブロードバンドサービスを提供 【動画】

2006年11月10日

山形県酒田市(八幡地域)が非営利の電気通信事業者となり、民間の電気通信事業者(NTT東日本)との波長単位の卸電気通信役務および特定地域IP網サービスにより、加入者にブロードバンド環境を提供している。

e-なかネット 酒田市八幡地域
動画再生(ブロードバンド) (番組制作:NPOネットジャーナリスト協会 伊勢博)
 
自治体が独自にブロードバンドサービスを提供 【動画】
 東北の名峰鳥海山の南麓に位置する八幡町(平成十七年十一月一日合併し酒田市八幡総合支所管内)は、過疎対策・住み良い地域づくりという観点から、地域住民とともに汗水流してさまざまな地域情報化施策を展開してきた。この取り組みを支えたのは、同じ町でありながら、平野部と山間部に情報格差があり、民間主導による情報インフラ構築ではこの格差が将来にわたり埋まらないという危機感だった。

田舎から全国に情報を発信する「e-なかネット」
 旧八幡町の平野の一部では、地域の若者たちの要望を受け、NTT東日本がADSL8Mbpsのサービス提供を開始したが、山間部ではブロードバンドサービスが将来も提供される見込みは全くなく、情報化に関する住民アンケート調査で、全町的なブロードバンド環境の提供を望む声が多くあった。
 この課題を解決するための方策を検討した結果、総務省の「加入者系光ファイバ網設備整備事業」を活用することとし、平成十七年四月一日から町内約六百の加入世帯にブロードバンドサービスの提供を開始した。愛称は「e-なかネット」。田舎から全国へ情報を発信する光ファイバーを利用して、町民みんなが良い仲(いい仲)になるようにと期待を込めてのネーミングである。

加入者と公共施設を結ぶ地域イントラネットの整備
 市が非営利の電気通信事業者となり、民間の電気通信事業者(NTT東日本)との波長単位の卸電気通信役務および特定地域IP網サービスにより、加入者にブロードバンド環境を提供している。
 市では光ファイバー網の幹線部分の伝送路と通信・伝送機器を整備し、電柱から分岐して各家庭に引き込まれる。引き込み線工事については、加入者の負担となり、光終端装置が加入者宅に設置され、パソコンに接続される。光ファイバー網の総延長は約七十七キロ。加入者系光ファイバー網の整備と合わせて、公共施設間を光ファイバーで接続する「地域イントラネット」の整備を行った。
 光ファイバーを有効に活用し、全国で唯一の環境省猛禽類保護センターの協力を得て、地域特有の情報としてイヌワシやハヤブサの動画配信も行っている。

地上デジタル配信を視野にTV難視聴対策を検討
 当地域での地上デジタル放送は、二〇〇六年秋ごろからサービス開始される予定である。現在、十ある共同受信組合の施設について、地上デジタル放送に対応するためには、ヘッドエンドの更新だけでなく、増幅器や同軸ケーブルの交換の可能性もあり、加入世帯が大きな費用負担を強いられることが想定される。今後、共同受信組合の設備更新などの費用負担と光ファイバー網を活用した地上デジタル放送の再送信装置構築費用などの比較を行いながら、テレビ難視聴対策についても検討していきたい。